古銭・記念硬貨は磨くと価値が下がる?プロが教える素材別の正しい洗浄方法

古銭や記念硬貨を買取に出すとき、少しでも高く売るために、自身で洗浄してから査定に出す方がいらっしゃいます。けれど実は、古銭や記念硬貨は磨くことに逆に価値を下げてしまう可能性があるのです。

しかし、とはいえ実際の古銭の査定では状態も重要視されるポイントですので、表面を覆ってしまうような酷い汚れは、多少落としておくことで査定員の印象が変わるのも事実です。

そこで今回は査定額UPのためにできる古銭・記念硬貨の洗浄方法をお伝えします。ぜひ古銭の価値を落とさない正しいお手入れの方法を知って、少しでも高く売却しましょう。

はじめに:古銭の洗浄方法は素材によって異なる

実際に古銭を洗浄する前に知っておきたい前提として、古銭や記念硬貨は素材によって洗浄方法が異なります。

素材に適した方法で磨かないとかえって風合いを損ねたり、最悪破損してしまう可能性もありますので、必ず磨きたい古銭の素材を確認してから洗浄するようにしましょう。

なお、基本的に古銭は国内外のもの問わず、以下の素材に分けられます。

  • ニッケル
  • 紙(紙幣)

また、上記以外に、金属の種類や純度の不明な古銭の洗浄方法もお伝えしていきます。

金貨の磨き方・洗浄方法

金貨の磨き方・洗浄方法

柔らかく加工がしやすい金は、人類と貨幣の歴史に密接に関わってきました。国内だと小判・大判、海外ではカナダのメイプルリーフ金貨などの記念コインが有名ですね。

金という素材は、そもそも化学的に安定した素材ですので、腐食や錆が発生しにくいという特徴があります。そのため状態が査定評価額に響くというケースは稀と言えます。

観賞用などでどうしても綺麗にしたいという場合においても、金は硬度が低く、摩耗しやすいため強く磨かないことをおすすめします。

目の細かい乾いた布で軽くふき取る程度に留めましょう。強く擦ると傷が付いてかえって価値を落としてしまう可能性があります。

また保管の際にはハードケースに入れて、なるべく外気に触れるのを避け、傷や変色を防ぐようにしましょう。

銀貨の磨き方・洗浄方法

銀貨の磨き方・洗浄方法

銀は、比較的汚れの落としやすい素材です。

汚れ落としには様々な方法がありますが、コイン専用のクリーナーを使用するのが無難です。

amazonなどでも購入可能ですし、薬局などでも店舗によっては取り扱いがあります。

コインクリーナー 液タイプ@amazon

まずは液タイプのものを使用してみてください。容器に液を出して、その中にコインを入れ30秒ほど待ちます。その後、液体の中で摘み、親指の腹でゆっくりと擦って汚れを落とします。

このとき強く擦りすぎると傷つけてしまいますので、爪や硬いもので擦るのは避けた方が良いでしょう。

銀の汚れであればおおよそこの方法で落ちるのですが、もしも落ちない場合は、粉タイプのクリーナーを使用してみてください。コインの上に粉末をかけ、水を数的垂らして擦るのが粉タイプになります。

またこのコインクリーナーを使った洗浄方法ですが、薬局などで買える重曹でも代用可能です。粉タイプのクリーナー同様、銀貨に重曹を振りかけ、水を数滴垂らして優しく擦ります。

いずれの方法においても表面を削らないよう優しく擦るのがポイントです。

銅貨の磨き方・洗浄方法

銅貨の磨き方・洗浄方法

銅貨は、10円玉も銅でできていますので、私たち日本人には比較的馴染み深い素材の貨幣と言えます。

銅貨も銀貨同様の方法で、重曹で洗浄可能です。

また、よりご家庭で用意しやすいものとしては、酢、もしくはレモン汁でも洗浄可能です。

手順は簡単で、

  1. 銅貨を酢、もしくはレモン汁に浸ける
  2. 30~60秒ほど放置
  3. 歯ブラシや目の細かい布を用意して、取り出した銅貨を優しく擦る

ある程度の錆であれば、この方法で落とすことができます。

※専用の洗浄クリームも販売されていますが、研磨力が高すぎるためおすすめしません。古い銅貨は傷つきやすいですので、上述の方法で無理なく落とせる範囲で洗浄しましょう。

ニッケル貨の磨き方・洗浄方法

日本の貨幣では、現行の50・100・500円玉がニッケルを素材に製造されています。

コレクションするような古い古銭には使用されないのですが、穴のない旧50円玉など一部コレクターに人気のある硬貨も存在します。

ニッケル貨を洗浄する際にも、重曹は有効です。先述の通り、重曹を硬貨に振りかけ、水を数滴垂らして優しく擦りましょう。

また、ニッケル貨は、コインアルバムなどで保管しているとビニールと化学反応を起こして、緑青などの粘着質の錆が発生することがあります。この場合は、中性洗剤を水で5倍程度に薄め、一日浸け置きしましょう。その後、乾いた布で優しく擦ると除去しやすくなります。

紙幣の洗浄方法

紙幣の洗浄方法

まず前提として、紙幣を洗浄するのはおすすめしません。基本的に一度付着した汚れは落ちないケースが多いのと、汚れを落としたことにより価値が上がる可能性が低いことが理由です。

霧吹きをして軽くアイロンでシワを伸ばす程度であれば良いですが、シミや焼けは落とすことができません。和紙の質がそこまで高くない時代の紙幣は、無理に汚れを落とそうとすると、破れてしまう恐れもありますし、かえって古紙幣の持つ風合いを損ねてしまうこともあります。

また古紙幣は当時付着した汚れであればむしろ価値が高まることもあります。

紙幣は洗浄せずそのままの状態で査定に出すことをおすすめします。

その他の素材でできた古銭の磨き方・洗浄方法

もしもお手持ちの古銭の金属素材・純度などが不明な場合、何に反応するか判断できないため、薬剤や研磨剤の使用はNGです。

時代が古いほど金属疲労により耐久性が落ちている可能性が高く、少し触れただけで削れたり欠けてしまうこともありますので、基本的には「磨かない」という判断をしてもよいかもしれません。

布で優しく撫でホコリを払う程度に留めるのが賢明です。

査定に出す場合は今ある状態を維持することを意識しましょう。

古銭や記念硬貨・コインは日ごろの取り扱いにも注意する

古銭や記念硬貨・コインが日ごろの取り扱いにも注意する

売却予定の古銭や記念硬貨・コインをお持ちの方は、日ごろからの取り扱いにも注意を払う必要があります。

価値を維持するためにも、以下3つのポイントを意識しておくことをおすすめします。

  1. 直射日光を避け、湿度の低い場所で保管する
  2. ケース・アルバムから取り出す際は、ピンセット・手袋を使う
  3. なるべく空気に触れないようにする

古銭は直射日光を当てると、表面が日焼けして変色してしまうことがあります。一刻たりとも当ててはいけないわけではありませんが、日常の保管場所として日光の届かない場所を選択するのが良いでしょう。また湿度も錆の原因となるため注意しましょう。

そして古銭を取り扱う際には、ピンセットや手袋を使用しましょう。汗や皮脂が付着するとこちらも錆の原因となってしまいます。素手で触る際は、必ずコインのエッジ(側面)を掴むようにしましょう。

最後ですが、古銭を空気に触れないようにすることも意識するのが望ましいでしょう。古銭は金や銀、銅などの金属が素材となっているため、長時間外気に触れると酸化を起こします。古銭やコイン専用の密閉ホルダーもありますので、ぜひ活用して状態の維持に努めることをおすすめします。

まとめ

今回は古銭の洗浄方法をご紹介しました。素材別に価値を落とさない(落としづらい)洗浄方法となっていますので、ぜひ参考にしてみてください。

ただし、もしご自身が「古銭買取」を目的としているのであれば、「洗浄しない」という選択肢も視野に入れておくのが良いかもしれません。

観賞用に綺麗にしたいというのであれば洗浄するのも良いですが、買取査定においては、例え汚れがあっても正確に価値を判別することができますし、汚れを落とすことで逆に価値を下げてしまうこともあります。

洗浄をせずそのまま査定に出すのも古銭の高価買取のポイントとなります。そして、もし状態の劣化が気になるという場合は、劣化してしまう前の早めの売却を検討してみると良いでしょう。